なぜ何かをしようとすると壁にぶつかるのか(3話)

料金をいただくことへのプレッシャー

前回までの話で、私はカラーセラピーのモニターを募集し、500円をいただいてセッションを行うことを決めました。

「お話を聴くことに責任を持つ」という気持ちから、お金をいただくことを選びましたが、当時はその決断に対して賛否両論がありました。

しかし、モニター募集を開始すると、多くの方が協力してくれることになりました。

モニター募集の反響

モニターにはたくさんの方が応募してくださり、順調にセッションを行っていました。

セッション時間は1時間半~2時間ほど。さらに、当時は1日1人か2人のお客様のために、毎回シフォンケーキを焼いていました。

今思えば、料金をいただくことに対するプレッシャーと罪悪感を、ケーキを焼くことで和らげようとしていたのかもしれません。

結果として、ほぼ毎日シフォンケーキを焼いている状態でした(笑)。

経験を積んでも自信がつかない

ところが、経験を積めば積むほど自信がつくどころか、逆に落ち込むことが増えていきました。

「もっと上手に伝えられたはず」「どうすればもっと伝えられるのか」と、セッションのたびに反省し、「なんて自分はダメなんだろう」と落ち込む日々。

そして、さらに「もっと知識を増やさなければ」「もっと上手にならなければ」と、終わりのない努力を続けるようになりました。

焦りから資格取得に走る

当時、私はMixiを利用していました。そこでは、知り合いがどんな講座に行ったか、どんな資格を取ったかの情報が次々に流れてきました。

その投稿を見るたびに、私は勝手に焦ってしまい、同じ講座に参加したり、新しい資格を取得したりしました。

取得した資格の数々

特に、カラーセラピー関連の資格はどんどん増えていきました。

  • AVATARAオブハート
  • センセーションラブカラーズ
  • センセーショントリコロール
  • アドバンスカラーセラピー

さらに、「子育てに役立つ」と言われた資格もたくさん取りました。

  • ベビーマッサージ
  • ヘッドマッサージ
  • チャイルドセラピスト

学び続けても自信はつかない

しかし、学べば学ぶほど自信がつくわけではありませんでした。

むしろ、新しいことを学ぶたびに「まだ足りない」「もっと知識を増やさなければ」と、未完成なものが増えていく感覚になりました。

「できるようになるために学んでいるはずなのに、どんどん不完全な自分を感じてしまう」——そんな状態でした。

師匠の言葉が転機に

そんなとき、ベビーマッサージの師匠からある言葉をいただきました。

「足りないものを探して補うのではなく、今持っているものを磨いて使い熟すことに専念すること。」

この言葉が私の心にガツンと響きました。

「できることをやる」と決める

そこから私は、「できることをできる限りやる」「とことんやる」「前に進む」と決意しました。

すると、不思議なことに、少しずつ周りから声をかけられるようになりました。

「一緒に講座をしませんか?」「イベントに出ませんか?」——そんなお誘いを受けるようになったのです。

壁は「自分の枠組み」から生まれる

今振り返ってみると、何か新しいことを始めようとするとき、「自分はこういう人間だ」という枠組みを壊そうとするたびに、自信のなさや罪悪感が邪魔をして、周囲の出来事が「壁」として感じられるのかもしれません。

でも、その壁は「乗り越えられる人にしかやってこない」もの。

次のステップへ

こうして、私は「学び続けること」から「実践すること」に意識をシフトしました。

次のステップは、「外へ発信する」こと。

ここから、また新たな挑戦が始まります。

つづく…。